ケトジェニックダイエットにチートデイは必要ない?停滞期の具体的な対策を解説
ケトジェニックダイエットは、非常に効果の高いダイエットとして人気ですが、ケトジェニックダイエットであっても、途中で体重の減少が止まってしまう、いわゆる停滞期を迎えてしまうパターンがあります。
今回の記事では、ケトジェニックダイエットの停滞期におけるチートデイの活用方法、そもそもチートデイは必要なのか、不要なのかという点を詳しく解説していきます。
ケトジェニックダイエットにチートでは必要か
まず結論からですが、ケトジェニックにおいてチートは有効に働く場合はあります。
どんなダイエットにしろ人間の体は、生命維持反応(ホメオスタシス)として、エネルギー消費量を調整する働きがあり、ダイエットで体重を減らし始めると、できるだけエネルギーを使わないように調整する働きが起こります。
ケトジェニックダイエットにおいては、脂質から作られるケトン体を利用したエネルギーサイクルをできるだけ省エネで働かせるようになるため、今まで通り体重が落ちにくくなるということが起こります。
もしこの生命維持反応が働きによって体重が落ちにくくなっている場合には、ケトジェニックダイエットにおけるチートデイは有効ということになります。
本当にケトジェニックの停滞期になっているのか確認しよう
ただここで難しいのは、本当に停滞期に入っているのかという判断です。
ケトジェニックダイエットは、非常に有効はダイエット方法ですが、初日から1週間程度で大幅に体重が落ちている(2~5キロ減少)場合は、そのほとんどが水分が抜けたことによる減量です。
1週間程度で、2~5キロの脂肪が燃焼することはありえないからです。人間の一日の基礎代謝が2000kcal程度であることを考えると、何も飲まず食わずで燃える脂肪は一日あたり、0.3kgが限界だからです。
ケトジェニックダイエットは糖質を制限することにより、糖質と結合していた水分も同時に排泄されるため、むくみがなくなります。グリコーゲンと水で膨らんでいた筋肉もしぼむため、見た目も劇的に変化する場合が多いです。
ケトジェニックダイエットで停滞期に入ってしまったと感じる多くの人は、この水抜き期間が終わったことによって、停滞期を感じてしまうパターンが非常に多いと言えます。
ケトジェニック数日で停滞期かも?と感じた人は、単に水抜き期間が終わったと考えてまず間違いないでしょう。
ケトジェニックダイエット開始すぐにチートデイは不要
ケトジェニックダイエット開始直後の数日間は、水が抜けやすく体重が非常に落ちやすいため、どんな人でも最低1~2kg減量することが普通です。
ですのでケトジェニックダイエットを開始して1週間ぐらいで体重が落ちにくくなり停滞期に入ったと勘違いして、チートデイを取り入れると単に体重がもとに戻るだけになってしまいます。
ケトジェニックダイエットをして1週間程度してから減量幅がなくなったと感じても、そのままケトジェニックダイエットを続けることを強くお勧めします。
これから本格的に脂肪が燃えるという段階において、チートデイを取り入れてしまうことは本末転倒といわざるを得ません。
どんなにうまく減量しても本来の減量ペースは一日あたり0.1~0.2kg程度であると認識しておきましょう。
減量幅がピタッと止まったらカロリー摂取量を再確認
ケトジェニックダイエットから2~3週間経過したところで減量幅が止まったなと感じたら、カロリー摂取量を疑いましょう。停滞期を疑ってチートデイを開始するのはまだ早いです。
人間の体には基礎代謝というものがあり、基礎代謝の大部分は体重に依存しています。ケトジェニック数週間で水分や脂肪が順調に減っている場合、同時に基礎代謝量も減少しています。
基礎代謝量が減ったことにより、一日の消費カロリーと摂取カロリーとのバランスが均衡し始めると、体重は減らなくなります。消費量と摂取量が同じになるわけですから当然と言えます。
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ケトジェニックダイエットのチートデイのタイミング
ここまで来たらついに、停滞期を疑いチートデイを考え始めます。
ケトジェニックダイエットのチートデイ開始条件をまとめると、
- ケトジェニックダイエット開始当初体重が落ちていたこと
- ケトジェニックダイエット開始から最低2週間以上経過していること
- 消費カロリーが摂取カロリーを上回っていること
- 一日の減量幅が0.1kgを下回っていること
この4つの上限が整って初めてチートデイを取り入れるタイミングが到来します。
この条件が整っていないのにチートデイを取り入れても単に体重が増えるだけになってしまいます。
ケトジェニックダイエットのチートデイの頻度
できるだけダイエットしたいならば、チートデイは少ないに越したことはありません。つまり〇〇週間に一回チートデイを取り入れるべきなどというルールは存在しません。
すでに紹介したケトジェニックダイエットでチートを取り入れるべきタイミングと条件が整っている場合は、チートを実施します。
ケトジェニックダイエットのチートデイは1~2日
ケトジェニックダイエットにおけるチートデイは、1~2日ぐらいにとどめておきましょう。やりすぎると体重が完全に元に戻ってしまうため注意が必要です。
チートデイを初めてやるという人は1日限定にしたほうが無難かもしれません。
ここで体重が1~2キロ程度戻っても焦らないようにしましょう。
チートデイで増えた体重のほとんどは水分ですので、ケトジェニックダイエットに戻るとすぐに減る体重です。
体重がある程度戻ることを認識しておけば冷静に対処できます。
ケトジェニックダイエットのチートデイ食事メニュー
ここでは具体的なチートデイの食事メニューを解説していきます。栄養バランスと具体的な品目に分けてご紹介します。
ケトジェニックのチートデイ栄養バランス
まずは栄養バランスについてですが、これは日本人の基本的な食事の栄養バランスに戻すとちょうどよいチートになります。
- 炭水化物:65%程度
- タンパク質:25%程度
- 脂質:10%程度
タンパク質量は変えずに、ケトジェニック中の栄養バランスの炭水化物と脂質のバランスを逆転させるようなイメージです。
ケトジェニックのチートデイの具体的な食事例
ではも少し具体的な食事例を見てみましょう。
<食事例1>
- ご飯1合⇒約500kcal
- むね肉150g⇒約150kcal
⇒少し炭水化物が多めですが、ケトジェニックのチートとしては問題ないでしょう。どちらかというと量よりも割合を気にしてみてください。
<食事例2>
- うどん1人前(200g)⇒約450kcal
- 脂身の少ない魚1人前⇒約150kcal
その他適度であれば、清涼飲料水なども飲んでOKです。ただし常識的な範囲内で。糖質のバク食い、暴飲暴食は血糖値を急上昇させて代謝異常を引き起こしてしまうため、ケトジェニックダイエットに戻りにくくなってしまいます。あくまでゆっくり適度な量を食べるというのが理想的です。
ポテトチップやアイスクリームについては、糖質も多いですが同時に脂質も多く含んでいるため、ケトジェニックダイエットのチートデイとしてはあまり向いていません。
チートデイといっても、日本人の基本的な食事内容からあまり大きくは外れないようにするというのがポイントですね。
ケトジェニックダイエットのチートデイの注意点
最後にケトジェニックダイエットの注意点をいくか解説します。
- チートはいくら食べてもいいという意味ではない
- 血糖値の急上昇は避ける
- チートを乱発するのはNG
チートデイはいくら食べてもいいわけではない
チートデイは、ダイエット中の食事ルールを破ることに意味があるもので、いくら食べてもいいというルールではありません。
ケトジェニックダイエットにおいては、高脂質、低糖質を維持するという基本ルールを中断することがチートです。
ダイエット中であることに変わりはないため、腹がはちきれるほど炭水化物やお菓子をバク食いするのは絶対に避けたほうが良いでしょう。
あくまでも腹8分目の範囲で、常識的に行うことが理想です。
血糖値の急上昇は避ける
ケトジェニックダイエットのチートデイにおいては、糖質をある程度摂取しないとチートになりませんが、摂取の仕方には注意が必要です。
糖質というのは、そもそも脳内麻薬を大量に分泌する成分でもあるため、一度食べると歯止めが利かなくなる人も多くいます。チートデイをやりすぎたせいで、その後のケトジェニックが非常につらい期間になってしまう可能もあります。
糖質は摂取してもなるべく、ゆっくりと食べる、可能なら野菜などと同時に摂取し、血糖値を急上昇させないような食べ方が理想です。
先ほどの項目で清涼飲料水を飲んでもよいという話をしましたが、これも一日200ml程度に抑えておくのが無難です。
チートを乱発するのはNG
体重がうまく減らないことを理由にチートデイを乱発したくなる場合がありますが、これは完全にNGです。
特にケトジェニックダイエットは、ケトン体を主なエネルギー源とする状態、ケトーシスをキープするダイエットであり、チートデイを乱発するとケトーシスが維持できなくなります。チートデイの間隔は最低2~3週間程度は空けたほうがよいでしょう。
まとめ
ケトジェニックダイエットにおいても、体重が減らなくなった場合チートデイを取り入れることが有効な場合もあります。
ただしいくか条件や注意事項もあります。
「体重が減らない=チートデイをやるべき」
ではないことに注意しましょう。
最後になりますが、ケトジェニックダイエットにおいてチートデイを取り入れるのは上級者テクニックです。それはチートデイから再びケトジェニックダイエットに復帰するのは強いメンタルが必要だからです。
うまく活用すれば有効な手段ですが、それなりのハードルがあることを理解してチートデイを取り入れるようにしましょう。