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お腹いっぱいにならなくて過食する4つの原因と効果的な4つの対処方法

ダイエットのために食事制限をしたいけど、どうしてもお腹いっぱいにならないということで悩んでいる方のために、今回の記事では、お腹いっぱいにならない原因と対処方法を解説していきます。


お腹いっぱい、つまり満腹感を感じる人間の身体の仕組みを理解すれば、お腹いっぱいにならないという悩みを解決し、比較的少量でも満腹感を得られるようになります。


むやみにゼロカロリーのものをたくさん食べたりするのは、逆効果になる場合もあるので、正しい対処方法を確認していきましょう。


妊娠中や生理前などで食欲が止まらないという人に関しては、こちらの記事をご覧ください。↓



<この記事の参考>

肥満症の薬物治療 ―脳・腸ペプチドの応用:日本内科学会誌



摂食調節消化管ホルモンと機能性ディスペプシア:日消誌




人が「お腹いっぱい」になる仕組み

まずは「お腹いっぱい」をどのようにして感じているのかを理解していきましょう。少し回りくどいですが、満腹感を得る仕組みを理解しておけば、どのように対処すればよいのか分かりやすくなります。


結論から先に言うと、満腹感は決して胃袋の膨張具合で感じているのではなく、全てホルモンの影響によって感じてるということです。


「たくさん食べ過ぎて、胃が大きくなっている」などという話を聞くことがありますが、本来胃袋というのは伸縮性が高い臓器であり、食べ過ぎで伸びきってしまうということはありません。


食後は1.5リットル程度まで膨張していると言われていますが、空腹時はわずか50ml程度の大きさまで小さくなっています。


胃腸は伸縮性の高い臓器であるため、お腹いっぱいになりにくい人が量をさらに食べたからといって、満腹感を得られない原因を解決することにはならないということになります。


お腹いっぱいを作るのはホルモン

先ほど述べたように、満腹感を得るためには、正常なホルモンの分泌が全てであり、ホルモンの分泌量に目を向けない限り、問題は解決しません。


満腹感に関わるホルモンはたくさんあります。


  • レプチン
  • インスリン
  • CCK
  • PYY
  • GLP-1


これらのホルモンは、身体の様々な部位から食事をきっかけとして分泌されるホルモンですが、ホルモンによってきっかけとなる栄養素が違う場合もあります。


お腹いっぱいを感じさせるホルモン①レプチン

まず最も知名度の高い満腹感に関わるホルモンといえば、レプチンです。レプチンは、満腹ホルモンや痩せホルモンと呼ばれることもあるホルモンで、満腹感を得るために大きな役割を担っています。レプチンという言葉自体が、ギリシャ語で「痩せ」を意味するほど、その影響力が大きいです。


レプチンは、脂肪細胞から放出されるホルモンであり、普段の生活の中では、主に食事をきっかけとして分泌されます。食事を機に脂肪の蓄積が始まると、脂肪細胞から分泌され、食欲を抑えて脂肪の蓄積を抑制する働きがあります。


<レプチンは空腹ホルモン「グレリン」を抑制する>

レプチンには、空腹ホルモン「グレリン」を抑制する効果もあります。グレリンとはレプチンと真逆に作用を示すホルモンの一つで、食欲増進作用があります。


レプチンの分泌が少なくなると、グレリンが増え、レプチンの分泌が増えると、グレリンが減少するということが分かっています。空腹感を抑えるためには、グレリンの分泌量をなるべく抑える必要があり、そのためにもレプチンの分泌を改善するということが重要になってきます。


お腹いっぱいを感じさせるホルモン②インスリン

インスリンもまた有名ですが、満腹感に直接関与するというよりも、間接的にかかわっています。インスリンは血糖値が上昇を抑える働きをするホルモンですが、インスリンが分泌されることによって脂肪細胞が刺激され、レプチンの分泌が始まります。

満腹感に重大な影響を与えるレプチン分泌のきっかけを作るホルモンといって言ってよいでしょう。


お腹いっぱいを感じさせるホルモン③CCK

CCK(コレシストキニン)とは、消化管から分泌される消化管ホルモンの一つで、食事をきっかけとして分泌されます。

消化に必要な胆汁を胆のうから分泌させる際に作用するホルモンでもありますが、食欲を抑制する働きもあります。CCKは主にアミノ酸や脂肪酸が十二指腸に流入した際に分泌されます。


お腹いっぱいを感じさせるホルモン④PYY

PYYは、腸から分泌されるホルモンで、食欲を抑制する働きがあります。PYYは主に脂質などを食べた際に分泌されるホルモンです。


お腹いっぱいを感じさせるホルモン⑤GLP-1

GLP-1は主に小腸から分泌されるホルモンの一つで、胃に食事が流入した時の他、他の消化管ホルモンの分泌によってもGLP-1の分泌が促進されます。


このほかにも食欲に働きかけるホルモンがありますが、これらのホルモンが複合的に脳に働きかけることによって、人間の身体は満腹感を得ているということになります。


なぜお腹いっぱいにならない?その原因とは

ここからは、なぜお腹いっぱいにならないのか、その原因について解説してきます。

上記に解説した通り、満腹感はホルモンの働きによってもたらされるものであり、満腹にならない場合は、そのホルモンの分泌や感受性(ホルモン分泌が正常に検知されるか)に問題がある可能性があります。


ここではホルモンの分泌に悪影響を与える4つの原因について解説してきます。


  • 栄養バランスの偏り
  • ホルモンの抵抗性
  • 腸内環境の悪化
  • 自律神経の乱れ


お腹いっぱいにならない原因①栄養バランスの偏り

お腹いっぱいにならない一つ目の原因は、栄養バランスの偏りです。解説したそれぞれのホルモンの分泌のきっかけは食事であることは共通していますが、どんな栄養素によって分泌が起こるのかには微妙に違いがあります。


例えば、インスリンは血糖値が上がることによって分泌が増えるため、糖質(炭水化物)やタンパク質の摂取によって、分泌量が増えます。

レプチンはインスリンの分泌をきっかけに作用するため、レプチンにも同じことが言えます。


またCKKやPYYはアミノ酸つまりタンパク質をきっかけに分泌される要素が大きく、GLP-1は食べ物が胃へ流入することや、他の消化管ホルモンの分泌をきっかけとしています。


つまり糖質だけ、タンパク質だけ、脂質だけというように三大栄養素のうちどれかをとらない偏った食事を行っている人は、すべてのホルモンの作用を100%受けることができずお腹いっぱいになりにくいということが言えます。


お腹いっぱいにならない原因②ホルモンの抵抗性

2つ目に挙げられる原因は、ホルモンの抵抗性がある場合です。抵抗性とは、ホルモンが分泌されているにも関わらず、その効き目が弱くなっている状態をいいます。


例えば、レプチン抵抗性は肥満の方に多く、レプチンの分泌元である脂肪細胞が多すぎる場合、レプチンの分泌量も過剰になり、その結果としてレプチンによる体の反応が鈍くなってしまうということが起きます。


レプチンが大量に分泌されているのに、それに身体が反応していないため、その結果として満腹にならないという状態になってしまいます。


満腹にならないため、さらに食べ、さらに多くのレプチンが分泌し、さらにレプチン抵抗性を高めてしまうという負のスパイラルに陥っていく可能性があるのです。


お腹いっぱいにならない原因③腸内環境の悪化

上記に解説したほとんどのホルモンは、食べ物を消化に関わる臓器、肝臓、十二指腸、小腸などから分泌されています。腸内環境が悪化、動作不順が起きていると、必然的にホルモンの分泌に影響を及ぼし、必要なタイミングで必要な量のホルモンが分泌されないという状態が起こりえます。


腸内環境の悪化というのは、食欲にあまり関係がないように見えて、実は満腹感を得るために必要なホルモンの分泌元そのものの環境が悪くなっていることを示しているので食欲のコントロールに関係が深く、満腹感を得られない根本的な原因となっていることがあるのです。


お腹いっぱいにならない原因④自律神経の乱れ

自律神経の乱れも、満腹感に関わるホルモンの分泌に影響します。内臓、特に消化器の活動は、自律神経の働きによってコントロールされています。


自律神経が乱れている状態では、肝臓や腸、胆のうなどの活動も不規則になったり、健全に働かない状態になります。


睡眠不足や強いストレス、栄養バランスの偏りなどで自律神経が乱れてくると、満腹になりにくく、お腹いっぱいにならないということが起こりえるのです。


食べてもお腹いっぱいにならない時の対処方法

ここからは、「ではどうすればお腹いっぱいにならない状態を改善できるのか」を解説していきます。

すでに述べた通り、お腹いっぱいにならないからカロリーの低いものをたくさん食べて、胃を満杯にするというのは無意味です。

いくら低カロリーなものをたくさん胃の中に詰め込んだからといって、満腹感を改善することはできません。

例えば、水をたくさん飲んだからといって、食欲を抑えることができないことは明らかです。


一時的に胃の圧迫感を感じることができるかもしれませんんが、食事量を抑えることはできません。


ホルモンの働きを考慮したうえで、適切な対処を行っていく必要があります。


ここから解説する4つの対策を行いましょう。


  • 三大栄養素をバランスよく食べる
  • 時間をかけて食べる
  • 腸内環境を改善する
  • 睡眠を十分にとり自律神経を安定させる


お腹いっぱいにならない時の対処方法①栄養バランスよく食べる

まず食事として改善できるのは栄養バランスです。すでに述べた通り、三大栄養素を満遍なく摂取することにより、満腹感に関わる全てのホルモンの効果を最大限得ることができます。

どの栄養素をどの程度摂ればいいのかについては、厚生労働省の示す値を参考にしましょう。

  • タンパク質13~20%
  • 脂質20~30%
  • 炭水化物50~65%


例えば一日の摂取カロリーを2000kcalに抑えたい場合は、

  • タンパク質:65~100g
  • 脂質:44~66g
  • 炭水化物:250~325g

です。

※タンパク質、炭水化物は1g=4kcal

脂質は1g=9kcal


具体的な食材に当てはめると、一日当たりの摂取目安は、

  • タンパク質:サラダチキン300~450g
  • 脂質:サラダ油大さじ4~5杯
  • 炭水化物:ごはん4~5膳

となります。

意外とタンパク質が多いと感じる人が多いかもしれませんね。


単糖類・人工甘味料を控える

栄養バランスを意識する上で気を付けたいのは、単糖類や人工甘味料です。単糖類とは、最も吸収の早い類の糖質であり、少量でも血糖値を急上昇させてしまいます。人工甘味料については、血糖値を爆増させることはありませんが、インスリン抵抗性を高めたり、食欲を増進させてしまう原因となります。

単糖類や人工甘味料は、清涼飲料水やお菓子に多用されているため、満腹感になりにくいという問題を抱えている場合は、なるべく摂取を避けたほうが良いでしょう。


単糖類や人工甘味料は身体にとって必須の栄養ではありません。長期的な目線で見れば、徐々に量を少なくして、最終的には完全に断ってしまうのが理想です。


お腹いっぱいにならない時の対処方法②時間をかけて食べる

2つ目の対策は、食事にかける時間です。満腹感に関連するホルモンには、作用するまでの時間や継続時間があります。


もっとも食欲に影響のあるレプチンについては、食事開始から満腹中枢を刺激するまでに20~30分かかります。


PYYは食後15分に増加し始め、60分後にピークに達し、その後濃度が高い状態が5~6時間維持されます。


CCKは、食後10分程度で濃度が上昇し、その後2時間濃度の高い状態が続きます。


最も満腹感に影響が大きく、作用するまでに時間がかかるレプチンに時間を合わせるなら、食事時間は短くても20分以上かけることが、少量でも満腹感を得やすくするコツといえるでしょう。


また満腹感に対する効果が比較的長いCKKやPYYを刺激するタンパク質や脂質の摂取も重要といえるでしょう。


一定のリズムで食事をとる

食事のリズムを一定にすることも、満腹感をできるだけ維持するために効果的です。

定期的に食事をとりインスリン濃度を高めることによって、インスリンをきっかけに分泌されるレプチンの濃度を維持できます。

日中帯に食べない時間が長く続いてしまう場合は、レプチン濃度が下がりきってしまうため、再び大きな食欲に襲われてしまいます。

飽食ホルモン・レプチンによる甘味感受性の抑制と食調節:小児歯科学雑誌




栄養バランスの良い食事をとっている前提ならば、食事の間隔は5~6時間が理想的で、極度な空腹を感じることなく、満腹感を効果的に持続させ、お腹いっぱいにならないという症状を改善することができます。


お腹いっぱいにならない時の対処方法③腸内環境を改善する

満腹感を得るために必要なホルモンは消化器系から分泌されるホルモンが大きく関わっているため、内臓を健全に保つことが満腹感が高まりやすくなるコツといえます。


腸内環境をよくするためには、

  • 発酵食品(ヨーグルトや納豆)を習慣的に食べる
  • 乳製品を少しだけでも摂取する
  • 冷たいものを飲まない・食べない
  • 食物繊維を意識的に摂取する


ということが大切です。


◆発酵食品には、腸内の善玉菌を元気づける様々な細菌や栄養素が含まれます。


◆乳製品には、他の食品にはあまり含まれない短鎖脂肪酸が含まれ、善玉菌に理想的な環境を整えます。


◆冷たいものを避けることで、腸内環境の温度を一定にして、スムーズでリズミカルなぜん動運動を促進します。


◆食物繊維は、善玉菌のエサとなり、腸内環境を改善する短鎖脂肪酸を増やします。


お腹いっぱいにならない時の対処方法④睡眠で自律神経を安定させる

ホルモンの分泌には自律神経が深くかかわており、これを安定させる最も効果的な方法は良質な睡眠をとることです。

睡眠時間が短い場合は、レプチンが減り、グレリンが増える、つまりお腹が空きやすく、満腹になりにくい状態になるということも分かっています。


食欲を安定させるのに非常に有効な手段なので、睡眠にこだわっていきましょう。


可能な人は今よりも30分から1時間睡眠時間を長くとるように努力してみましょう。


仕事などの都合で睡眠時間をなかなか確保できないという人は、質にこだわっていきましょう。

睡眠の質を上げるためには、

  • 朝に日光を浴びる
  • お風呂はお湯にしっかりつかる
  • 睡眠前の簡単なストレッチ
  • 寝るとき専用の服(パジャマ)を用意する
  • 就寝時間に向かって徐々に部屋を暗くする
  • 寝る前に強い光(スマホ等)を浴びない
  • 夕方以降にカフェインを摂取しない


など、簡単な施策ですが、自分ができそうなものを習慣として取り入れることで、睡眠の質が改善され、睡眠によって自律神経が安定しやすくなるでしょう。


自律神経が安定してくれば、空腹感や満腹感のコントロールも安定し、お腹いっぱいにならないという症状を改善することができます。


お腹いっぱいにならない原因と対処方法-まとめ

いかがだったでしょうか?

お腹いっぱいにならないすべての原因はホルモンの分泌量やそのバランスによります。

お腹いっぱいにならなくて悩んでいる人は、今回紹介した方法をまずは1週間続けてみましょう。

今回紹介した

  • 三大栄養素のバランスを整える
  • 食事にかける時間を改善する
  • 腸内環境を整える
  • 睡眠時間・質を改善する

という4つの対策を実施すれば、ホルモンの分泌は正常に近づき、少量でもお腹いっぱいになりやすくなるはずです。


お腹いっぱいにならないからといって、低カロリーのものをドカ食いしたり、空腹に慣れさせるため断食を行ったりすると、逆効果となり、その反動でさらなる過食を招いてしまう可能性がありますので、注意しましょう。


1週間しっかりと継続できれば少しずつ食欲や満腹感に変化があらわれてくるでしょう。


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