ダイエットを始めてから眠気やだるさが・・・3つの原因と4つの対策を詳しく解説
ダイエットを始めてから眠気やだるさが強くなった・・・と感じる人は一定数いて、これにはいくつかの原因が考えられます。
眠気やだるさだけならまだよいのですが、これに頭痛を伴うこともあり、さすがにそのままではダイエットを続けられないと感じる人もいるではないでしょうか。
というわけで、今回はダイエットを始めてから眠気やだるさが強いという人向けにその原因と対策方法について詳しく解説していきます。
今回の記事は、
- ダイエットで感じる眠気の原因は?
- ダイエット中の眠気の対策方法
- ダイエットでおこる眠気は好転反応?
という内容で解説していきます。
ダイエットを始めると眠さやだるさが強くなる原因は?
ダイエットによっておこる眠気やだるさにはいくつか原因が考えられます。自分がどれに該当してそうか確認していきましょう。
- 栄養不足
- 睡眠の質の低下
- 運動過多
ダイエットの眠気の原因①栄養不足
まず第一に考えられる眠気の原因は、栄養不足です。特に脳に必要な栄養素が足りていない場合、脳の活動が低下し、眠気を感じやすくなります。人によっては脳がぼーっとしたり、だるさを感じる場合もあります。
糖質制限によって脳の栄養が不足し、眠気が強くなるという人もいますが、脳を働かせるためには、糖質以外にもタンパク質、脂質、ビタミン、ミネラルも必要な栄養素です。糖質制限、脂質制限、単品食べダイエットなど栄養が偏りやすいダイエットを実践している人は、仮に体重が減少していても、眠気やだるさが強くなってしまう可能性が高いです。
ダイエットの眠気の原因②睡眠の質の低下
ダイエットを始めて生活習慣ががらりと変わった人は、その変化によって、自律神経の働き方が変わり、これまでと違った睡眠リズムになる可能性があります。自律神経には、交感神経と副交感神経の二種類があり、これらは何を食べるか、どのくらい運動するかによっても働き方が左右されます。体のリズムが変わることで、必然的に睡眠のリズムや質も変化し、人によっては睡眠が浅くなり、結果として日中帯強い眠気を感じる人がいます。
ダイエットの眠気の原因③運動過多
ダイエットに運動を取り入れている人は、それが原因で眠気が強くなることがあります。
運動によって生じる眠気は大きく分けて2つの原因があります。
- 血糖値が下がる
- 筋肉疲労
<血糖値が下がる>
ダイエットのために筋トレしている人などは、筋肉量が増加することで、糖が消費されやすい状態になり、血糖値が下がりやすい状態になります。糖が不足する=脳の栄養が足りない状態になりやすいため眠気を感じやすくなるということです。
ダイエットに筋トレを取り入れているのに、低糖質ダイエットなど糖質を制限するダイエットも同時並行で行っている場合は、この状態に陥る可能性があります。
<筋肉疲労>
これまであまり運動をしてこなかった人が、運動で体を動かすと筋疲労、筋損傷が起きやすく、その分回復に多くの体力が消耗します。もともとの筋肉量に関わらず、運動からしばらく遠ざかっていた人の筋肉は凝り固まっており、少々の運動でも、筋繊維が切れやすかったり疲労しやすかったりします。
筋肉の回復にはタンパク質をはじめとする様々な栄養素が関わっており、これらが筋肉を回復させるために集中しやすく、その結果として身体全体としては栄養不足の状態になり、結果眠気やだるさを感じるようになるということです。
ダイエットの眠気の原因④水の飲み過ぎ
水を飲み過ぎることによっても眠気が強くなる場合があります。基本的には水を十分に摂取することで血流が改善しやすく、ダイエットには効果的な面が多いですが、飲み過ぎると体内の電解質バランスに影響し、その結果として眠気を感じることがあるということなんですね。
水分補給をこまめにすることは確かにダイエットに効果的ですが、飲み過ぎは禁物ということになります。
頭痛を伴う場合は特定栄養素が多すぎる場合も
眠気と同時に頭痛も伴うという人は、栄養不足に加えて、ある特定の栄養素が過剰になっている可能性があります。頭痛には様々な原因がありますが、主要な要因として考えられているは、血管拡張による脳神経の刺激です。
血管の状態を変化させる食べ物はたくさんあります。
代表的な例でいうとポリフェノールです。チョコレートやカカオに含まれていますね。
栄養不足と相まって、血管拡張・収縮機能のある成分を大量に摂取していると頭痛を起こす場合があります。
ダイエット中の眠気対策
ここまでダイエット中に眠気が強くなる場合の原因について解説してきましたが、ここからはその対策について解説していきます。ダイエットが起因して起こる眠気が健康に深刻な悪影響があることは少ないですが、眠気が強すぎて仕事ができない、家事ができないという人は、以下の対策をしましょう。
強制的に眠気を覚ます方法はたくさんありますが、根本的な解決策になっていません。ここで紹介するダイエット中の眠気覚まし対策は、生活のリズムから根本的にアプローチするものとなっています。
対策方法は非常にシンプルです。
- 栄養バランスを見直す
- 食事のリズムを一定に保つ
- 睡眠時間を一定に保つ
ダイエット中の眠気対策①栄養バランスを見直す
まずやるべきは栄養バランスの見直しです。
糖質制限、脂質制限、単品食べダイエットなどを行っている人で眠気が強い場合は、栄養バランスが原因で眠気を引き起こしている可能性があります。
ダイエット効果を感じられているのに、途中でメニューを変えたくないという人も、本来身体に必要な栄養とは何か、栄養バランスを確認しておきましょう。
栄養バランスについては、厚生労働省が示す値を参考にしましょう。
- タンパク質:13~20%
- 脂質:20~30%
- 炭水化物:50~65%
三大栄養素どれがかけても、眠気の原因になることがあります。炭水化物(糖質)だけが眠気の原因と考えている人も多いですが、他の栄養素も関係してきます。
また三大栄養素のどれかを制限することで、それに関連の深いビタミンやミネラルも失われやすくなります。
糖質制限、脂質制限、単品ダイエットは、栄養不足のリスクがかなり高いことを理解しておきましょう。
眠気が強い場合は、何らかの栄養素が不足しているサインとも取れます。
ダイエット中の眠気対策②食事のリズムを一定に
ダイエット中の眠気対策の2つ目は、食事のリズムを整えることです。食事のリズムを整えるというのは、つまり血糖値のリズムを安定させるということです。眠気と血糖値は密接にかかわりあっており、血糖値が高くなると覚醒しやすく、逆に低くなると眠気が強くなります。
できるだけ食事のリズムを整えてあげることによって、この血糖値のリズムも安定し、急激な眠気を予防することができます。
食事量も一定に保つ
食事のリズムを整えることと同時に、食事量もできるだけ変化させずに平均的な量を食べる習慣をつけるとよいでしょう。
ダイエットにおいてカロリー摂取量が重要ですが、それと合わせて、一食でどの程度食べるかというのも大切です。
例えば一日の目標カロリーが1500kcalの人の場合、理想的には、一食を500kcal前後としてなるべく、同じ量を平均的に食べるというのが、大切です。そうすることで血糖値のリズムが安定しやすくあり、強い眠気を感じにくくなります。
逆に一日3食のうち、一食で1000kcal程度食べてしまっている人は、血糖値が乱高下し、結果強い眠気に晒されてしまう可能性が高まります。
食事にかける時間も一定に
食事のリズム、食事量と合わせてさらに意識するならば、食事にかける時間も血糖値に影響し、ひいいては眠気にも影響します。できるだけ同じ量を、同じ時間帯に、同じ時間をかけて食べるというのが理想ということですね。
食事のリズムを安定させる対策は、眠気対策のみならず痩せやすい食事の仕方でもありますので、この機会にぜひ習慣として身に着けていきましょう。
ダイエット中の眠気対策③睡眠のリズムを一定にする
睡眠のリズムも日中帯の眠気に関係してきます。就寝時間が日によって違う人は、自律神経の交感神経、副交感神経の切り替えのリズムが安定せず、その結果として日中帯に副交感神経が優位に働かず、強い眠気を感じる場合があります。就寝時間、起床時間を平日、休日問わず同じにすることによって、自律神経の切り替わりが安定して、日中帯に眠気を感じにくくなります。
睡眠の質を高める
夜勤があるなど仕事のリズムを整えにくい人は、睡眠の質にこだわっていきましょう。
少しの工夫で同じ睡眠時間でも、睡眠の質を向上させることができます。
- 寝る前に強い光を浴びない
- 就寝時間に向けて徐々に暗い場所に
- 寝る前にスマホを見ない
- 寝る前に食事をしない
- 布団の上で軽いストレッチ
- お風呂はしっかりお湯につかる
全て簡単にできることですが、これらの対策で布団に入ってから熟睡するまでの時間を短縮し、深い眠りにつく良い状態を作ることができます。些細なことですが、非常に効果的なので、睡眠時間をどうしても確保できない人はやってみましょう。
眠気対策のカフェインにも注意が必要
眠気が強い場合、コーヒーなどカフェインを摂取してその場をしのぐという人が多いと思いますが、カフェインの摂取量には少し注意しましょう。
カフェインは血流を促進させ、交感神経を刺激する効果があります。ダイエットにおいては代謝を高めて、脂肪燃焼を促す効果も期待できます。
ただ量が多すぎると、夜までにカフェインが抜けきらず、睡眠の質を低下させてしまうことになります。大人なら一日2~3杯程度で抑えておくのが無難です。
また、カフェインが実際に身体から抜けるには、5~7時間かかるので、就寝時間から逆算して、カフェインを飲む制限時間を決めておきましょう。
眠気は覚ましたいけど、カフェイン量が少し気になるという人は、一日に飲むコーヒーのうち、1~2杯を烏龍茶や緑茶、ほうじ茶などカフェイン量の少ない飲み物に切り替えましょう。カフェインの覚醒効果を得つつも、取りすぎないようにする一つの工夫です。
ダイエット中の眠気は好転反応?
ダイエット中に眠気があるのは、好転反応と捉える人もいますが、これはプラスに考えすぎです。
たしかにしっかりとカロリー管理ができていて、その結果としてカロリー制限に成功している場合は、上記のような眠気を感じることがあります。
しかし実際には何らかの栄養素が不足していたり、身体の休息が足りていなかったりと、改善すべきこともあることを認識しておきましょう。
好転反応だから、このままダイエットを続ければ痩せられる!と短絡的に解釈するのでなく、ここまで解説したような点が自分に該当しないかチェックする機会ととらえたほうが良いでしょう。
ダイエットが原因でない眠気もある
ダイエットを始めてから強い眠気を感じるようになったという人でも、実際にはそれ以外のことが原因で眠気が強くなっている場合もあります。
- 上記対策を行っても効果がない
- 眠気と同時に強い倦怠感がある
- 眠気と同時に寒気がする
- 眠気と同時にひどい頭痛がある
- 時間帯を問わずずっと眠気がある
という場合は、自分だけで対処しようとすると後々取り返しのつかない事態になる可能性もあります。
眠気が症状となって表れる病気はたくさんあります。
- ナルコレプシー
- 甲状腺疾患
- 甲状腺機能低下
- 甲状腺がん
- 睡眠障害
- 月経前症候群
- 睡眠時無呼吸症候群
ダイエットが眠気の原因でなく、上記のような疾患も考えられますので、どうしても眠気が収まらないという人は、病院に行きましょう。
ダイエット中の眠気の原因と対策-まとめ
いかがでしたか?あなたが当てはまっている原因はありましたか?
ダイエットをすると生活全体のバランスやリズムが大きく変わることがあります。
ただ良いほうに変わるのか、悪いほうに変わるのかは、ダイエットの仕方によって大きく変わります。
ダイエットを機に強い眠気やだるさを感じるようになった人は、解説した原因と対策を確認して、今一度自分のダイエットは本当に合っているのか冷静になって考える機会にするとよいかもしれません。
ぜひ参考にしてみてください。