コンビニの問題点「24時間営業」は本質か?大手メディアは放送しない事実

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コンビニの問題点「24時間営業」は本質か?大手メディアは放送しない事実

今回はネットメディアなどで数多く取り上げられている「コンビニ問題」の現状、本質を解説したいと思います。

(ファミリーマート四街道駅北口店)


ファミリーマート四街道駅北口店のオーナー高中さんへのインタビューをもとに記事を構成しました。

(コンビニ本部と戦うオーナー高中さん)


高中さん、様々質問に答えてくださりありがとうございました。


コンビニ問題の世の中の認識は甘い

私も今回取材するまでは、この問題を甘くとらえていました。皆さんが認識されている問題は、次のようなものではないでしょうか。


  • 人手不足
  • オーナーの休みなし深夜労働
  • 食品ロス問題


これらの問題は字面以上に根が深く、様々な問題が複雑に絡み合っています。


  • なぜオーナーが深夜労働をしなければならないのか
  • なぜ食品ロスが起こっているのか


これらの理由には深い闇があるのです。


少しの人件費すら惜しい状況

私も取材をするまでは、深夜に働ける人がいないために、オーナーが自ら働いているんだと思っていましたが、実は理由はほかにもあって、人手不足というよりも、経費を少しでも削るためにオーナー自ら働くケースがほとんどだそうです。最も時給が高いのが深夜であり、結果的にオーナーが深夜に働くことが多くなっているそうなんです。


「なぜそこまでして利益を上げたいんだ?労働時間が長くて苦しいよりは経費を多少払ってでも人を雇ったほうがいいのではないか」と思う人もいるでしょう。


しかし、これができないほど今のコンビニは儲かっていないのが現状なのです。正確には、


「コンビニ本部は儲かっているが、コンビニオーナーは儲かっていない」


というのが正しい。なぜそんなに儲からないのにオーナーになったんだと直感的に思いますよね。ここにも更なる深刻な理由があるのです。それについては後述します。


インタビューさせていただいた高中さんの平成30年確定申告の最終所得金額は驚愕の0円。売上が単純に少ないというわけではなく、経営する二店舗(四街道駅北口店、千葉南町三丁目店)での合計売上は2億5千万。これだけ売り上げているにも関わらず、最終所得金額が0円というのは、いかに本部側に搾取されているかがお分かりいただけるかと思います。


「自分はまだましな方」という高中さん。何十年も休まず働いてマイナスになっている店舗もたくさんあるとのこと。


そんな状況の中で少しでも経費を削るために、深夜に働くことを選ぶのは避けられないことなのです。


なぜコンビニオーナーは儲からないのか

深夜の長時間労働問題、食品ロス問題もすべてこの疑問に答えることで、真の原因が紐解かれます。


本部との契約にすべての問題の根源

コンビニオーナーが儲からない根源的な原因は、コンビニ本部と加盟店間の契約の仕組みにあります。


コンビニ独自のコンビニ会計問題

コンビニ本部と加盟店には、コンビニ会計という独自の会計があります。


一般会計とコンビニ会計の違い


一般会計とコンビニ会計の違いについて解説します。


ここではケーススタディー的に

「100円のおにぎり10個を販売し、8個売れた」場合

を例に説明します。


  • おにぎり1個:売価100円、原価70円


一般会計の場合

8個売れたので、

  • 売上は100円×8個=800円

原価は70円なので、売れた分の利益は、

  • 800円ー70円×8個=240円

しかし、2個廃棄なので、

  • 240円ー70円×2個=100円


総利益は、100円となり、これを本部と加盟店で分けます。

だいたい本部が6割、加盟店が4割の比率で分けることが多いようです。

なので、加盟店の利益は、

100円×0.4=40円です。


コンビニ会計の場合

8個売れたので、

  • 売上は100円×8個=800円

原価は70円なので、売れた分の利益は、

  • 800円ー70円×8個=240円


ここまでは変わりません。

コンビニ会計が特殊なのはここからです。


廃棄のことを考えない状態で、

本部と加盟店の取り分を6:4に分けます。


なので、加盟店の売れた分の利益は、

  • 240円×0.4=96円

ちなみにですが、本部の利益は、240円×0.4=144円。

利益が増えています。

そして忘れてはいけないのが、2個の廃棄。

これを誰が負担するのかというと、加盟店が負担します。

なので、加盟店の実際の利益は、

96円ー70円×2=-44円


なんと赤字になります。


本部は、一般会計計算よりも利益を増やしています。

恐ろしいシステムだと思いませんか?


コンビニオーナーはさらにここから人件費や様々な経費関連の出費をします。粗利がすでに赤字の状態からさらに削られているのが現状なのです。


コンビニ問題はオーナーの生活を蝕む

すべて差っ引かれて利益0円になったオーナーが何をしてしまうのかといえば、消費税に手を付けてしまうことです。口座に残っているお金が消費税分以外で0円なのですから、致し方ないことです。生きていくためです。


そして納税のために何をするかというと、借金をします。これが毎月積み上がり、コンビニオーナーは借金地獄へと落ちてくわけです。借金して自己破産、または夜逃げ、または自殺という恐ろしい選択しか残りません。

コンビニ会計が生み出す本部側の心理

計算して分かったように、

廃棄の量は、本部の利益に関係がありません。

「売れるだけ売ったら儲かる」というシステムになっています。


廃棄は本部の利益と関係がないため、品物を並べるだけならべようという心理が働きます。

廃棄がいくら出ようが知ったこっちゃありません。

商品をなるべく買わせることにのみ集中し始めます。

たくさん商品を置いているほうが見た目がいいし、いろんな商品があったほうがいい。


シーズンごとの商品も置きたくなります。

置けば置くほどラインナップが充実して売れる数は増える。


一方で廃棄が出れば出るほど、加盟店側は損をしていきます。

本部と加盟店は対等な関係ではない

なぜこんなシステムを受け入れてしまっているのか。

それは、本部と加盟店の関係が対等ではないからです。

そして対等ではない関係をどうにか打破するため、様々な施策を思いつきますが、すべてつぶされているのです。


売れない商品は並べたくない

売れない商品は並べたくない。当然ですよね。商品が余れば余るほど、損をするわけですから、売れる分だけ店頭に並べたい。


しかし、たいていのオーナーはこれを言うことができないのだそうです。


本部側の人間は決まって

「次回の契約更新に影響がでますよ」

というのだそう。言われていなくても無言のプレッシャーを感じます。


契約更新を気にするオーナーは何も言えなくなってしまう人多いのだとか。


何十年もオーナーをやって、加盟店契約を更新されなくなってしまったら、無職になってしまいます。最近はモノをいうオーナーが増えてきて、

「契約更新しなくていいよ!」と強気に出る人も増えているそうなのですが、まだまだ少数。

たいていのオーナーは、本部の言われるがままに、商品を並べてしまうのだそうです。無職になってしまうという強迫観念で言われるがままに商品を並べざるを得ないという心理が働きます。


廃棄の値引きをしたい!でもできない

本部に言われるがまま、商品を陳列することにしたが、せめて売れ残りそうなものは値引きさせてほしい。

そう思うのが普通です。経営者ですからね。

(高中さんは独自の方法で値下げをしている)


しかし、それにもいろんな制約やコンビニ本部からのプレッシャー、様々な手続きをしなくてはならず、結果的に踏み出せないオーナーが多いのだそう。どうしても本部の顔色を窺ってしまう。


値引きをするということは本部の利益率を下げることになり、それに対応する経費がよりたくさん掛かってしまうからです。


なぜオーナーになった?

こんなことになるのは、コンビニ会計の仕組みがわかっていたら分かっていたことじゃないのか。という突っ込みがあると思いますが、それには様々な状況の変化があります。


ドミナント戦略が進みすぎた

ドミナント戦略とは、エリアをすべてカバーするようにコンビニを次々と作っていくことです。

「なんでこんなに狭いエリアにコンビニが何軒あるんだ」

というのはよく見かけますよね。


コンビニ会計の説明で、なんとなくわかったと思いますが、コンビニ本部としては、売れた分だけ得をするわけですから、近距離に同じ系列の店舗を建てて売り上げを食いつぶし合っても、エリア全体での売り上げが上がれば、痛くも痒くもないわけです。


オーナーとしては、客足が分散すればするほど売上が下がり、利益も減る。


十数年コンビニをやっているオーナーは当初これを予想していなかったはずです。


本部側のうまい話に乗せられる

オーナーがコンビニ経営を考え始める時、本部側はうまい話をたくさんするそうです。

「ここのエリアの利益はこれだけの見込みがあります」と提示してくる金額は悪くない話。しかし実際には、8割、ひどい場合には7割程度になってしまうこともあるのだそうです。


高中さんの場合、四街道駅北口店は、見込み額の7割程度だったそうです。


最低保証なるシステムもあるようですが、微々たる金額で根本的な解決にはならない。四街道駅北口店も補填をもらっていたそうですが、管轄の営業所が変更となり、補填は徐々に減っていったそうです。


最低賃金の上昇

最低賃金が引き上げられた結果、人件費は増えました。人件費を増やしたくない店舗は仕方なく人を減らすしかありません。これがまた長時間労働につながる。


苦しいのならやめた方がいいんじゃ?

ここまで解説を呼んだ方は、率直にこう思います。

「やめたほうがいいよ」と。


しかし、これもできない話なんです。


加盟店には「違約金」というものがあって、コンビニにもよりますが、1700万円とも言われています。

全く利益がないのに、こんなお金は払えません。

まさに「やめるも地獄、続けるも地獄」の状態です。


契約期間は10年、15年単位で今経営が苦しく辞めたくても、何年も我慢しなければ、違約金をどうしても払うことになってしまうのです。


また先に述べたように、やめてそのあとどうする?という就職先への不安もあります。


オーナーさんによっては、家を売れと言われたり、人の道を外れたようなことを、コンビニ本部の所長から言われた人もいるんだそうです。本当にひどい話です。これは事実です。


コンビニオーナーは今

コンビニのオーナーがどんな状況に立たされているのか皆さんにもお分かりいただけたかと思います。


コンビニのオーナーが過労や自殺でなくなってしまったというニュースは記憶に新しいですね。


ひたすら借金を増やすためにコンビニを経営する状況に、精神的に参ってしまうのは誰もがご納得いただけたかと思います。


浴びるほど酒を飲んで、自分から「死ににいった」オーナーもいると言います。自殺ではなく、過労死でなくなることで、家族にお金を残すためだそうです。


高中さん曰く、報道されているのは、ほんの一部で、亡くなってしまったオーナーさんはもっとたくさんいるんだそうです。これが本当に法治国家なのでしょうか。


コンビニの売上戦略によって、人が死んでいるんです。


コンビニ側からの反論

これまでコンビニオーナー側の主張を見てきましたが、コンビニ側にも言い分があるようです。


いろいろ対策は打っている

テレビなどの大手メディアは、コンビニ問題におけるコンビニ側の対応を報道しています。


24時間営業をやめる

もっとも注目されているのは、24時間営業停止の対応ですね。

しかし24時間営業を辞めても根本的な解決には到底つながらないのです。


確かにオーナーが深夜に働くことはなくなるでしょうが、その分売り上げは下がります。結局赤字の営業が続いている場合は、時間を減らしたとて、経営の苦しさに変わりはないのです。


また、コンビニの24時間営業を停止すると、地域の治安に影響するという話もしているようです。

確かに24時間営業を辞めてしまえば、地域から明かりが少なくなって治安に影響はあるかもしれません。


しかし、そもそもの話で24時間営業の停止は、「根本的な解決策ではない」ということを申し上げておきたいですね。


廃棄を一部コンビニ側が負担する

問題となっている廃棄を一部コンビニ側が負担するという対応がありますが、これは「廃棄を減らすための対策」ではなく、「一部負担するのだから本部側に言われるがままに商品を陳列しろ」ということなのです。


実際にコンビニ本部の方針を無視して、廃棄を最小限にしている店舗のほうが、利益が上がっているという例もあるようです。廃棄分の負担といっても、まったく根本的な解決になっていないということです。

まず何をすべきか

高中さんは、まずコンビニ担当者に「NO」を突き付けることが第一の対策だと言います。

「私は広くメディアに取り上げられ、コンビニ本部も何も言ってこなくなりました。私に何か言うと、”世間に発信されてしまう”ことが怖くなったのでしょう。

まずは、コンビニ本部の担当者の高圧的な態度に断る勇気を持つことが大切です。仮に心象が悪くなっても、コンビニでオーナーをやった実績があるですから、バイトでも何でもして生きていけます。そっちの方が稼ぎがいいかもしれません」


力強いお言葉です。


命を絶ってしまう前に、本当にやばくなる前に一度相談されてみてはいかがでしょうか。


コンビニは搾取をやめない

勇気を出して発信するオーナーが出てきた一方、コンビニ本体は抜本的な解決策を提示していません。


根本的な問題は、

コンビニ会計と、チャージ料金、違約金です。これがいかにコンビニオーナーから搾取し、不幸のどん底に突き落としているか。

この3つが改善されない限り、営業時間を短くしたところで何の解決にもなりません。すべて小手先の対策です。


しかし、コンビニ側にとっては、一番手をつけたくない対策です。どれに着手してもコンビニは大打撃を受けることになります。


その中でも比較的着手しやすく、食品ロスにも効果があるのは、コンビニ会計のテコ入れです。

違約金のハードルを下げれば全国から一瞬でコンビニがなくなってしまうのは目に見えてみます。

それほどコンビニオーナーは悩んでいます。

今すぐやめてしまいたいオーナーがたくさんいるのです。


大手メディアはなぜ小手先の対応のみ報道する?

これほどの大きな問題を、なぜ大手メディアは大々的に取り上げないのでしょうか。根本的な解決策も見えています。報道しているものはほんの一部で、24時間営業の停止や廃棄の値下げ検討ばかりです。


答えは簡単です。コンビニは大手メディアのスポンサーだからです。どの時間帯にテレビをつけても必ずコンビニのCMをやっています。巨大なスポンサーの一番痛いところを大手メディアはとりあげられないのです。


命を落としたオーナーは一人だけではありません。今も暗い気持ちで夜間に勤務しているオーナーがたくさんいることを知ってください。


私たちがこの問題に対してできること

地域のコンビニがなくなってしまうことは、生活の利便性や地域の治安に直結する話です。できることは少ないかもしれませんが、少しでもオーナーさんを助けるためにできることはあります。


  • 陳列の少ないことに文句を言わないこと
  • ピーク時間帯に混んでいても文句を言わないこと
  • トイレがなくても不満に思わないこと

(トイレは売上につながらず、経費や忘れものの対応、衛生面の維持が大変などいいことがあまりないらしい)


現状24時間営業のメリットをうけていることが多いですから、とりあえず今の営業スタイルにクレームをつけないことはとても大切です。オーナーさんのストレスを少しでも減らしましょう。


まとめ

  • コンビニ問題の根本的解決策はとられていない
  • 人手不足が根本的な問題ではなく、コンビニ会計と高額なチャージ料金が問題の根本
  • 命を絶つ前に、やばい状況になる前に「NO」


これ以上人が亡くならないためにも、コンビニオーナーのみなさん声をあげましょう。一人で声を上げるのが怖いと感じる人は、コンビニ加盟店ユニオンに相談しましょう。必ず力になってくれるはずです。


最後に、インタビューに丁寧に答えていただいた高中さんありがとうございました。


この問題が世間に本当の意味で理解され、コンビニ側がコンビニ会計問題とチャージ料金問題にテコ入れを始めることを痛切に願います。


2019年11月追記勝手発注問題

コンビニ本部担当者が勝手に発注を行うという事件が報道されました。これはありえません。犯罪ですよこれは。

いつになったら心を改めて、上記の本質の問題に着手するのでしょうか。


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